10月上旬、ゆいま~るだより11月号の表紙の原稿を書き始めました。
11月の時候の挨拶文を調べてみましたら、「末枯野(うらがれの)美しき晩秋の候」とあります。
草木が衰える秋の風景や寂しさ、季節の移り変わりのイメージを想起させる言葉として使われると言いますが、温暖化が進む中、秋の風景やその寂しさ感じる気持ちも、少しうすらいできてしまっているように感じます。
仕事の合間を縫って、足立区社会福祉協議会主催、足立区委託事業で行っている介護職員研修に参加しています。
先日その研修の中に、「人と動物の幸せを考える」という題材がありました。
一人暮らしの高齢者にとって、ペットは家族同然でかけがえのないものです。
しかし、「○○ちゃんを一人にしておくなんて心配で何処へも行きたくない」と外との交流を断ったり、病院への通院や介護施設への入所を拒む方が多いということです。
動物をかわいがるあまり、かえって社会性を失い、高齢者の孤立が深まるとの危険性を指摘する専門家もいます。
さらに飼い主が亡くなり長寿化したペットが取り残されるケースも増えているということです。
「人と動物の幸せを考える」の研修資料の中に、ペットと一緒の老い支度をするために、自分とペットの事を記載してエンディングノートを作ろうという項目がありました。
自分が長期入院した場合誰に預かってもらうか。
慣れない人に預けるよりは専門的な知識のあるペットショップの方が良い場合もありますが、その場合は経済的負担も大きくなります。
ペットの葬儀の知識や後見制度で将来に備えることも大切だということです。
新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言発令直後にペットショップで購入されたと思われる仔犬・仔猫が、半年後位から保護団体に持ち込まれるケースが増えたというデータも上がってきているようです。
ペットと遊びたい、かわいい、寂しいからなどという一時の感情でペットを飼う事はやめたいものです。
吠える犬をむやみに叱りつける事は動物虐待に当たるそうです。
動物にも尊厳があり、犬がなぜ吠えているのかを考えながら対応する必要があります。
動物の尊厳の保持も人の役割だということです。
災害時の対策など、いざというときの為に備えをしておきましょう。
動物を飼うことは責任を伴うということを忘れてはいけません。
また動物に依存しない社会の構築も大切と言われています。
動物の問題は人の問題かもしれません。
人間の福祉は、人間が存在しその全体の幸せが最終的に社会の幸せと考えられる社会が、生き物すべての福祉にもつながっているとされています。
楽しみを探しながら、バランスの良い食生活を心がけ、健康に過ごし、ペットよりも長生きしましょう。
長生きすることが終生飼養の原則だということです。