いつまでも 住み慣れた街で暮らしてほしい

ヘルパーステーションゆいま~る葛飾 管理責任者 渡辺久美子

かつての地域社会では、「おたがいさま」という言葉で生活が支えられていた部分がたくさんありました。
日常生活や子育てのことを相談したり、周りが気づいて支えてくれる関係が存在していましたが、時代の流れとともに、その関係性は変化をしてきました。

私が子育てをしていた頃は、朝、近所の小学生が10人くらい集まり、高学年の班長を先頭に集団登校をしていました。
ゴミ出しに出てきた大人が、「おはよう。いってらっしゃい。」 
その声掛けに子ども達も、「おはようございます。行ってきます。」と挨拶を返していました。
集まった場所に何か忘れ物があった時は、気づいた大人が追いかけて行く、家族ではないけれど、そんな関係性がありました。
今は子どもの減少により登校班もなく、声を掛けてくださった方の家の前には、デイサービスのお迎えが来るようになりました。

地域社会を構成する基本である家族のつながりが、かつてに比べ弱まってきている中、現在は、地域の人どうしのつながりも弱くなってきました。
育児に不安があっても気軽に相談したり愚痴を言ったりできる相手がすぐ近くにいない子育て世代、身の回りの困りごとを気軽に頼める相手がいない高齢者。
30歳代までの世代では、「ちょっとした困りごとを相談したり、助け合えるようなつきあい」を望む人の割合は年々減少し、挨拶程度の「形式的なつきあい」が望ましいと考えている人が増えてきているといいます。
しかし40歳代以降はまだ、「地域の行事等に参加したり、困った時に助け合う」というつきあいを望む割合が高く、世代による違いがあります。
これからの地域社会は、一昔前に戻していくということではなく、今の時代に合った形での取り組みが必要になっていくのかもしれません。

地域で集まり、社会と結びつき、役割を持って暮らしていく社会参加の形に、決まりはありません。
例えば町内会のイベントに参加する、参加できなくても家族に「行っておいで」と後押しすることはできます。
大勢の人が集まれば、盛り上がり、人とのふれあいや喜びが生まれます。
障害のある方、高齢者、子ども、全ての人が、世代を問わずに一緒に生きがいを感じられる地域社会の中で、利用者さんを支えながら、もてる力をひきだし、サポートをしていきたいと思います。
そのことは「我々は、個々の人間に与えられた自立する力を最大限に伸ばし、住み慣れた街で生き抜くための援助を提供する」と、当社の理念にも掲げられています。

コロナ渦では、人と人との接触機会が制限された期間が長く続きました。
そのような時でも、日常生活を維持するために訪問介護は必要とされ、特に人とのつながりを望んでいる高齢者の方にとっては、大切な時間になったのではないかと思います。
私達は介護の専門職として、これからの地域社会にとって大きな役割を担っているのではないでしょうか。
時代に合わせた対応ができる私達は介護のスペシャリスト。
この仕事に誇りを持っています。

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