自然災害とBCP

ヘルパーステーションゆいま~る 管理責任者 石鍋政美


2024年が明け早いもので1か月が過ぎようとしています。
皆さんは、どのような新年を迎え、この1か月を過ごされましたか?

2024年1月1日の幕開けは、あまりにも悲惨過ぎるニュースからでした。
けたたましくテレビから流れる緊急地震速報の音に目をやると、「能登半島地震」最大震度7とのテロップ。
津波警報が発令され、元旦ならではのテレビ番組から、ほぼ全ての局が一気に地震速報へと切り替わりました。
確かに自宅にいた私も揺れは感じ、東京は震度3程度でした。
正直自身の目を疑い、ニュースから目が離せない状況でした。
一夜明けると、倒壊したビル、津波により流されてしまった家や船舶、土砂災害により地面が削り取られ、道路は大きなひび割れや土砂で寸断され、白い煙が立ち上ったと思ったらあっという間に200軒あまりが全焼する火事の発生。
電気・水道・ガス等すべてのライフラインが停止した状況になっていました。 
年末年始に帰省していて被災してしまい、10人の家族を失ってしまったという父親が、ただ茫然と倒壊してしまった家の前に立ちすくんでいる姿。
「なんで・・・なんで・・・自分が・・・」と呟きながら。

私も昨年たった一人の妹を突然死により亡くしました。
今朝まで一緒に話をしていた妹が夕方にはもういない。
未だにその現実と向き合えていません。
ほんの少しですが、自分と重なる所があったのでしょうか、その立ちすくむ姿に涙が止まりませんでした。
自然災害の恐怖を改めて実感させられた瞬間です。

令和6年4月1日より、このような大きな自然災害に向けて、国の取組みの一環として介護事業者における「BCP・業務継続計画」の策定が義務化されます。
各事業所が、「地震」「水害」「感染症」など非常災害時に向けての行動計画や備蓄品の確保などに取組み、まずは利用者・職員の命を最優先事項としながら、災害時において利用者が必要とするサービスを継続して供給できるように、地域の他事業所と連携し体制を構築し維持していくことが求められています。
紙ベースの計画だけではなく、実際に訓練を行い、できていないところは何回でも修正をかけ、良い方法を話し合いながら進めていき、方法や手順を全員が理解し行動できるようにすることが目標です。

令和6年1月1日のこの現状を我が事と受け止め、上記の件をしっかりと行っていくことが、今できる私たちの使命だと思っております。
あたりまえの日常は、決して当たり前ではない。
毎日が無事に過ごせることに感謝して。

お知らせ一覧へ戻る