介護保険の流れのなかで

ゆいま~る葛飾 眞砂しげ子


介護保険が始まり10年が経った平成23年に東日本大震災がありました。
その時は、人生の中でこれ以上の出来事があるのだろうかと思ったものです。
しかし今コロナ感染症は、映画など架空の世界の中でのことと思っていたことが現実となって目の前で起きていて、私たちは大きな不安の中で暮らしています。
そんな中でも時は刻み続け、周りに何が起ころうとも日々の暮らしを止めることはできません。
介護を必要としている方達にとっては、日々の生活を維持するための支援の手が必要であり、それを止めるということは“生きる”という事の不便さと生命の危機につながりかねません。
その相対する側にいるのが、生活を支える担い手の中の一員であり、介護の仕事に携わっている私達です。

介護保険は5年に1度の制度改正と、3年に1度の報酬改定がありますが、そんな中で内容も精査され制約も増えてきて、必要性を重視した方向に変わってきています。
我が社で事業の柱になっている訪問介護も、制度改正を重ねるごとに少しずつサービス提供の枠や内容が変化してきています。

前回の改正では、要介護度に応じて家事援助の回数の制限が求められるようになりました。
オーバーしている場合は区からケアプランの点検を受け、毎月プランの提出が必要でした。
それが今年10月からは、ケアプラン検証の新しい仕組みが導入されることになりました。
事業所単位ですが、区分支給限度基準額(要介護度ごとに定められている介護保険で利用できる単位)の利用が7割以上でかつ、その6割以上を訪問介護(身体介護も含む)が占めているプランについては、区から説明を求められた場合は、訪問介護が必要な理由を居宅サービス計画書に記載し、そのプランを区に届出なければならなくなりました。

介護保険が始まった頃は手探り状態で、国も制度を周知させることに重きを置き、サービス内容も緩やかなものでした。
制度が周知され、需要が増えていく中では、制約やその必要性が問われていくことは、多くの方を支えていくための一連の流れであると受け止めています。

2025年には団塊世代が75歳になり人口の4分の1を占めるようになると言われています。
日本では在宅介護を支える60歳以上のヘルパーさんの割合は4割といわれ、我が社でも同様で多くのヘルパーさんが活躍され会社を支えています。
コロナ禍ではありますが、いつまでも元気で、感染対策をしっかりと行い、この苦難を乗り越えていきましょう。

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