母との大切な時間

ヘルパーステーションもやい・西新井 管理責任者 井伊久美子


暑い季節を乗り越え、涼しい風を肌で感じる季節になりました。
しかし未だコロナ禍にある現状では、思い通りの行動は慎まなければなりません。
仕事関係の会議なども一部中止になり、友人との楽しい会食もできなくなりました。
その反面、実家へ行く機会が増え、母との食事の回数が増えました。
母は今年で92歳になります。
新型コロナウイルスに感染させないように自身の体調に留意して、玄関では手指消毒を行うなど万全を期して訪問します。

先日も実家に赴き2人で食事をしていたところ、昔を思い出すかのように戦後の話を始めました。
戦後まもなくは配給制度だったので食べ物も無ければ何もない時代。
配給制度だけでは空腹は埋められなかったと言います。
殆どの人々は食物を求めて農村へと買い出しに出かけていたそうです。
そのころ母は17歳でした。

「一俵分かる? 16貫だよ。一俵もある芋を背負って遠い道のりを何十キロと歩いたんだぁ。お前の体重は何キロだぃ? 一俵は60キロだからお前の体重にもう少し芋を足した感じだよ。想像できるでしょ。今はお前を背負う事もできない。あの頃は皆が必死に生きていた。私も一生懸命芋を担いで家に持って帰った。ただただお母さんの喜ぶ顔が見たい一心でねぇ」と話しました。
母のお母さんの顔は思い出せませんが、母の大事にしている写真の中に数枚残っています。
ここの実家にも良く泊まりに来ていたことを思い出し懐かしく感じました。

現在の母は室内ではユックリですが歩行ができ、外出時には歩行器を使用しています。
私が丈夫なのは若い頃にたくさん歩き働いていたからだよと自慢していました。
※一貫は尺貫法の3.75㎏にあたる。

もやい・西新井の社内では整理整頓を常日頃より心掛けています。
必要な物以外は机の上におかず、出来るだけ引き出しの中にしまっています。
そうする事によって机の上の除菌もしやすくなりますし、お客様からの印象も綺麗に映るかと思います。
整理の意味を検索しますと、乱れた状態にある物を整える事。
不要な物を取り除く事を意味しているそうです。
どんどん物を増やして空いたスペースに物を入れて「綺麗になった」と考えるのは間違いかと思います。
いらないものを見極めて週に一度位のペースでいらない書類や物を処分する。
整頓は整った状態にする。
正しい位置にきちんと置くと書かれています。
いらないものを処分して正しい位置に物を置くことが私の中の整理整頓です。

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