看家協会の広報委員として、8月24日に日帰りで京都の事業所へ取材に行ってきました。京都御所近くにある平安看護婦家政婦紹介所で、1922年(大正11年)創設された今年で93年目になる歴史ある紹介所です。現在の所長さんが五代目とのことで、事業所の歴史を肌で感じてまいりました。建物は京都特有の間口が狭く奥行きのある町屋つくりで、中ほどに坪庭がしつらえてあり、奥に頑丈な蔵があります。大切な書類は蔵に収められており、古い写真等も湿ることなく保管されていました。2階の格子戸の下に、金網のかけられた猿のオブジェが祀られていました。御所の鬼門を守る役割の猿が夜な夜な飛び出していたずらをし、その鳴き声が天皇のお耳に触れたため金網をかぶせられたとか。町並みに同化してとても素適な佇まいでした。インタビューのあと、お抹茶を立てていただき京都らしいおもてなしを受け、ほっこりした気分で帰路につきました。
10時すぎに東京駅に着きました。JR接続の改札で、乗車券と指定券2枚を入れた途端赤ランプが点滅して、改札が閉じてしまいました。戸惑っていると、後ろから若い駅員さんに「はい、はい、おばあちゃん、おばあちゃん」と声をかけられました。「戻って戻って」と言われ、何か間違えたのかしらと振り向くと、後ろで改札口の解除ボタンを押し、切符を1枚手渡されました。その時の駅員さんの声掛けと態度が大柄で、非常に不愉快になりました。駅員さんの乗客に対する接客と、昼間の京都でのおもてなしの違いを身をもって体験し、介護サービスという仕事に関わる自社のサービスに置き換えてみました。私達のサービスは技術はもちろんですが、サービスの質はサービスを提供する人の質そのものであり、どんなに慣れても馴れなれしく接しない、個人の尊厳を重視する等天下のJRの職員の態度・言葉使いを通じて学びの多い出来事でした。
猛暑の後の気候不順、集中豪雨による堤防の決壊と、自然の猛威を見せつけられました。常にリスクを意識した行動を心がけたいと思いました。被害に遭われた皆様には心よりお見舞い申し上げます。