平成29年1月31日、第1回「家政士」検定試験の合格発表がありました。
その結果、全国に171名の家政士が誕生しました。
うち5名が当社のスタッフです。
試験は昨年11月26・27日に全国10都市で実施されました。
試験直後には、新聞の夕刊の一面に掲載されたり、テレビで試験の様子が放送されたりしましたので、そちらをご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
内容は、筆記試験と実技試験があり、テキストから学んだ知識と合わせて、実際にできることが求められます。
実技試験はしみ抜きと裾上げ(まつり縫い)でした。
実は、私も試験を受けたのですが、試験官2名がすぐ目の前で見ているため、手が震えてなかなか針に糸が通らなかったり、2つの作業の配分が予定通りに進まなかったり、予想をはるかに上回る緊張の中、あっという間に10分が過ぎていきました。
家政士とは、公益社団法人日本看護家政紹介事業協会が〝家政婦ならではの業務“を中心に、サービスを提供する上で必要な知識・技術の基準を設定し、試験を行い、その合格者に与えられる厚生労働省認定の称号です。
家政婦ならではの業務とは、衣食住にかかわる家事にとどまらず、介護、子育て支援、社会関係維持の支援までを含めた生活全体のサポートです。
家政婦の発祥は女中だといわれますが、時代と共に職域や呼称が変遷し、職業として確立してきました。NHKの連続テレビ小説「べっぴんさん」の登場人物に女中の「喜代(きよ)さん」がいます。
女中ではありますが、親子3代を見守り、時に主人公を叱咤激励しながら成長を支え、家族全員の心の拠り所のような存在です。
家族ではないけれど、家族に非常に近い距離に存在し、家事全般を支える姿は、まさに家政婦の特長をあらわしていて、家政士が目指す姿だといえます。
その信頼関係を構築するためには一定以上の時間が必要です。
時間をかけるからこそ、特段資格がなくとも、相手の持つ経験や知識を把握することができました。
ですが、現在では時間を確保するのは非常に困難です。
そこで、一定の能力を担保する家政士資格が誕生しました。
一人ひとりの経験に資格をプラスすることで、求人者の方に安心してサービスを選んでいただけるようになることを目指して行きます。
家事力が高いと女子力が高いと連想されますが、今や家事力は女性に限らず、家に属する全ての人が持つべき“家支力(家を支える力)”であると考えます。
ですから、家政士の資格に少しでも興味があれば、ぜひ挑戦して頂きたいと思います。
また、今回の受験者の最高年齢は80歳だったそうです。
挑戦するのに年齢も関係ありません。