特定非営利活動法人ケアサポーター・もやいは、平成18年に地域の高齢者相談事業と介護サービス事業を開始し、おかげさまで10周年を迎えることになりました。
10月23日(日)に東京芸術センター21階天空劇場で、地域のお客様にご参加いただきまして感謝の会を行いました。
笑って健康「笑いヨガ」や響け!うたごえ、届け!うたごえ「昭和歌謡」、千住西お元気さんと一緒に「音楽体操」など普段行っているテーマで、とても賑やかなひと時を過ごすことができました。
いつでも誰でも、気軽に集まれる場所が日常的にあり、楽しい機会が増えるようにするにはどうしたら良いのだろうかと考えました。
昨年の介護保険制度の改正では、要支援者の訪問介護と通所介護が市区町村の事業となることに変わりました。
従来の制度では、支援が必要な人には全国一律の基準で制度サービスが提供されるものでしたが、新たな制度では市区町村の特性を生かした制度づくりが始まることになりました。
専門性が必要な介護は介護の専門職が行い、日常の生活支援はできるだけ地域の住民が主体的に支えていける地域社会を目ざすことになります。
また、社会構造の変化と介護の財源不足に対応するための地域包括ケアシステムでは、可能な限り住み慣れた地域で在宅生活を継続することができるような、ケア付きの新しい地域づくりが大きなテーマになっています。
町おこしや地域づくりの典型といえるのは、観光地ですが九州大分県の湯布院です。
旅行雑誌のアンケート調査で行ってみたい温泉地のナンバーワン、もう一度行きたい場所のトップにあげられます。
どのような地域にしたら良いのかドイツの温泉地まで学びに行き、「静けさ、緑、空間」をシンボルとすることを決めて、無秩序な開発から町を守ったのは若い人達だったそうです。
観光地化を目ざす人々を説得し、外来資本の抵抗を排除して、町が一丸となって結集してつくり上げたのが今の町です。
そして今の若い人達にも引き継がれて、10年先20年先に安心して暮らせる地域を目ざしているそうです。
湯布院の工房で、間ばつ材や廃材の素材を活かしてそれぞれの木目を組み合わせた手作りの木皿が作られています。
生を受けたものを無駄にせず、新しいものをつくろうという試みから生まれた、「幸せの木の葉」と名付けられた木工品です。
自分たちの町の良さは何かを常に考え、持っている力を出し合って、良い地域をつくろうとしている気持ちが伝わってきます。
「もやい」というのは、漁村地域の助け合いの慣習です。
法人の事業目的も、「住み慣れた町で生き抜くための援助」を提供することです。
10年後も20年後も、その人らしく暮らしていける地域を、いつも目ざしている地域社会にしようと思います。